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一問一答 よろず相談
お金の管理を安心して任せられるところはある?
  ひとり暮らしでがんばっていますが、万一、認知症になったら、お金の管理など将来のことが不安です。成年後見制度は知っていますが、手続きが複雑そうなのと、月々にかかる金額がとても高くて利用できません。日常的なお金の管理を身近なところで支えてくれる仕組みはないのでしょうか?
(埼玉県 YTさん 68歳)
一問一答 よろず相談 【答える人】
小竹雅子 先生

(市民福祉情報オフィス・ハスカップ主宰)
市民の立場からよりよい介護保険制度にするための連続セミナーなどを企画
 
低額で利用できる
社協の事業があります


  ご相談にある成年後見制度は「任意後見制度」のことで、元気なうちに日常生活などの支援をしてくれる人(任意後見人)を、契約にもとづき決めておく仕組みです。弁護士や司法書士、行政書士などが担当することが多いのですが、親族や友人・知人と契約するケースもあります。任意後見人への報酬は自由設定ですが、契約時に決めておくのが一般的です。弁護士会などでは月3万円程度としていますが、もっと低額の場合もありますし、親族などでは無報酬のこともありますので、もう少し調べてみてはいかがでしょうか?

  とはいえ、任意後見制度では負担が大きいので、ほんの少し支援があればいいと思っている場合には、社会福祉協議会が実施している日常生活自立支援事業(旧・地域福祉権利擁護事業)の利用を考えてみてはいかがでしょうか?この事業は日常生活を営むのに支障がある人を対象に、「専門員」や「生活支援員」が訪問して、(1)福祉サービスの利用に関する援助、(2)福祉サービスの利用に関する苦情解決制度の利用支援、(3)福祉サービスの利用に必要な手続きなどの支援、(4)預金など日常生活費の管理、などを行います。

  利用料は1回1時間1200円、銀行での金銭の出し入れなどは1回1時間2500円が目安で、通帳や契約書などの預かりサービスは1ヵ月1000円程度です。相談窓口は市区町村の社会福祉協議会になります。「あんしんセンター」「権利擁護センター」など名称はさまざまですから、どこに相談したらいいのかわからない場合には都道府県の社会福祉協議会や、ケアマネジャーや地域包括支援センターに問い合わせてください。

 
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「一問一答 よろず相談」は、『かいごの学校』(現在、休刊中)より掲載したものです。