since1980
人間性豊かな活力のある地域社会の創造をめざす 総合ヘルスケア情報企業
  • ヘルスケア・レストラン
  • 厚生労働
  • これぞ自慢の工夫!
     
      医療法人社団 育成社
    佐々木病院(神奈川県横浜市)
    http://www.yha-net.jp/sasaki/


    「ひやり・はっとBOXの活用」
     
      病院内の安全管理委員会を立ち上げた際に、各部署に「ひやり・はっとBOX」が設置された。 この「ひやり・はっとBOX」は、病院内で実際に起きたインシデント、アクシデント一歩手前で済んだ、ヒヤリとした、 ハッとしたことを決まった書式の用紙に記入し投函するものだ。

      そして、月に2回行なう栄養科会議で、スタッフがひやり・はっとBOXの内容を確認して、リポートにまとめておく。 そのリポートは栄養科主任である中下博美さんが判断し、内容によっては各部署との検討が必要になるため、 業務改善委員会および安全管理委員会の会議へ持ち込む流れになっている。

      インシデント、アクシデントなどについての取り組みはどこの病院でも行われてはいるが、 業務の安全管理への意識を高めるという意味でひやり・はっとBOXは役立っているという。
    「ヒヤリとしたり、ハッとしたりすることは普段なにげなく起きているが、些細なことであれば、忘れてしまったりもします。 このBOXへ投函しておくことで、月に2回ある栄養科の会議で栄養科の業務についてのことならそこで話し合えますし、 業務改善の検討を行なうきっかけにつながっています」(栄養科主任中下さん)

      <事例>

    厨房で水道の蛇口をひねると水と一緒に粉砕された黒い何かがまじっていた、業者を呼び調べてみると原因は水道管の劣化によるものであるとわかった。
    →「お米を研ぐ寸前に気がついてとてもヒヤッとした」と中下さんは言う。
    厨房から上げた食事で誤配膳が起きており、病棟で看護師が配膳する寸前に気がつき防ぐことができた。
    金の画びょうを使用していたが、院内でポスターなどの掲示物から落ちたものを患者さんが踏んだことから、病棟に設置してあるひやり・はっとBOXへ投函があった。
    →金の画びょうは後ろが平らになっているため、逆さになったときに針が上向きになるが、プラスチックのものであれば転がったまま針が上に向くことがない。院内に掲示物を張る際には、金の画びょうを廃止して、プラスチックのもののみの使用になった。

    なんとなく忘れてしまう些細なことでもメモに書き、ひやり・はっとBOXに入れておくことで、栄養科会議の議題として一つひとつを見直し、 業務改善につなげることができると中下さんは強調している。