![]() |
| 2009年版マスク狂騒曲を振り返る | 2010.1.10 |
|
2009年夏の新型インフルエンザ"騒動"で、ひときわ注目を集めたのが「マスク」。
マスコミを中心に感染力の強さが喧伝されたこともあり、ドラッグストアやコンビニエンスストアでマスクの需要が跳ね上がり、
メーカーによっては通常の30倍の増産体制で対応したという。
医療機関も例外ではなかった。ある病院では来院者に対してマスクを無償で配布したところ"需要過多"で供給が追いつかなくなり、 職員用のマスクの在庫が底をつくという笑えない事態まで起きてしまった。だいいち、無償で配布するマスクの出費自体もバカにならない。 そこで事務長、秋冬の流行を前に考えた。「ただでさえ厳しい経営状況なのに、これ以上、持ち出しを増やすわけにはいかない」。 対応策として、マスクの自販機を外来窓口に設置した。1枚100円。それで儲ける意図はないが、少なくとも病院の持ち出しは回避できる。準備は万端、というわけ。 本格流行を目前に控えた9月上旬。この話を別の病院の看護部長に聞かせたところ、「ウチの対応はもっと進んでいる」。 ここでは、以前からマスクの自販機を設置していたところ、新型インフルエンザが上陸。 近隣のドラッグストアやコンビニエンスストアではマスクが飛ぶように売れ、やがて品切れになった。 次に"狙われた"のが、この自販機だった。ここも1枚100円だったにもかかわらず、あっという間にカラに。近隣住民がまとめ買いしていったのだ。 「けっして安いものではないと思うのですけどねえ。病院で売っているくらいだから感染防止にも有効と考えたのかもしれません」。 そうした反省を踏まえ、秋冬に向けて在庫をたっぷり用意したという。 その後、マスクの効用についてもかならずしも予防対策として万全ではないことなどがさまざまな啓発活動を通じて周知され、 "マスク騒動"は鎮静化した。あの病院のマスク在庫は......。聞きたくもあり、聞きづらくもあり、まだ聞いていない。 | |
| (編集部 八木一平) | |
| ▼ 前の記事 | |









