「介護職員基礎研修」(※以下、基礎研修と略)は、施設・在宅を問わず、これから介護職員になる人及び介護福祉士資格をもたない現任者が介護の基礎的な知識や技術を身につけるための研修です。修了者は介護職への就労が認められるとともに、その後2年の実務経験を経れば介護福祉士の受験資格を得られます。 この研修がスタートした背景には厚生労働省がうちだした「将来的に介護職員の任用資格は介護福祉士を基本とする」という方針があります。現在ホームヘルパーを中心として行われている介護を、介護福祉士を中心とした介護に変えていこうという試みです。つまり、基礎研修は現在の介護福祉士とホームヘルパーの間の知識や技術の差を埋め、すべての介護職員が介護のエキスパートとなり、最終的には介護福祉士を目指すようなしくみを作るために実施されるといえるでしょう。 今後ホームヘルパーは基礎研修に移行されていくといわれます。しかし、現在主たる介護の担い手であるホームヘルパーをすぐに廃止するわけにはいきませんから、ここ数年間は基礎研修とホームヘルパーの養成が併行して行われ、ホームヘルパー資格でも介護職につくことが認められます。 ちなみに研修時間数は、ホームヘルパー2級が130時間だったのに対し、基礎研修は500時間。時間的にも費用的にも負担の大きい基礎研修を受けても今のところ報酬がかわるわけではありませんから、今のうちに手っ取り早くホームヘルパーを取って就労するほうがトクなように思えますが・・・。 では、なぜ今「基礎研修」なのでしょう。 [ BACK | NEXT ]
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