「併行実施」をおすすめします

このような形で、介護職の「量」から「質」への転換が行われようとしています。ヘルパー2級研修は継続して行っていく都道府県がほとんどですが、その意味合いは「福祉教育の入口」的なものに変わっていき、介護職を目指すには、それだけでは不十分なものとなってくるでしょう。介護職を目指す人は、その名の通り「介護職員基礎研修」がこれからの「基礎」となり、「介護福祉士」が「任用資格」となっていきます。

超高齢社会を迎える日本にとって、もはや介護は「一般常識」となり、高校において「ヘルパー2級課程」を教育課程に導入しているところも多く見られるようになりましたが、従来のヘルパー2級養成講座の受講生は全国的に減少傾向で、今後においても急激に受講生の需要が発生するような政策は聞かれません。

介護職養成事業を展開していく中で、まさに今は養成コースを大きく見直す時期にあるといえます。 そのようなことから、ヘルパー2級養成講座を主とした養成事業所は、事業継続していくために「基礎研修」への移行、または「併行実施」をおすすめします。

改正案の中身が世間にあまり知られていない今のうちはまだまだヘルパー2級が主流でしょう。このヘルパー2級を主軸に考えるならば、手始めとして2級修了者向けの150時間コースを先に開講するのが負担が少なく自然です。

しかし、改正案が可決したら、タイミングを逃さず「基礎研修」への「移行」を行えるよう開講の準備だけはしておくべきでしょう。

また、今後ニーズが増えてくるであろう介護職の研修・講座としては、
[1] 介護職員基礎研修
[2] 介護福祉士受験対策講座
[3] 介護支援専門員(ケアマネージャー)受験対策講座
があります。

[2]と[3]についてはそれぞれ10月試験、1月試験といった年1回の試験に対する対策講座となり、年に何度も受講生募集が出来るものではありませんので、基礎研修を「幹」とし、ヘルパー2級や受験対策講座などを枝として事業展開されてはと考えます。



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