基礎研修の位置づけについては、非常に曖昧で、何のメリットがあるのか分かりにくいという声を方々で耳にします。 それは、現時点で基礎研修修了者とホームヘルパー修了者との地位的な違いや、介護報酬上の格差が何ら規定されていないことが原因です。そのため、基礎研修を開講したいのだが、受講生の募集が容易でないと考える事業所も多くあります。 しかし、厚労省の通達が示す通り、基礎研修が介護職員の資質向上に努めるためのひとつの手段であるということを考えると、単に資格上の地位と役割の曖昧さ、介護報酬上の不算定を理由に、基礎研修を敬遠することはナンセンスであるといえます。受講者の過度な経済的・時間的な負担に対して、何らかの公的な救済措置は必要でしょうが、これらが 基礎研修に取り組まなくてもよいという根拠にはなり得ません。 [ BACK | NEXT ] |