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人間性豊かな活力のある地域社会の創造をめざす 総合ヘルスケア情報企業
医療コミュニケーター養成講座・講座のご案内
 医療コミュニケーターになるには、医療コミュニケーターの業務、医学一般知識、業務に当たっての基本技術を修得するため、合計15時間の講義(座学)を受講していただきます。
 また、現場での業務内容を体感するため、実際の医療機関における「実地研修」と、講師の指導を受けながらの「ロールプレイ」を各3時間行います。
接遇やコミュニケーション医療知識を学べるので、ホームヘルパーのスキルアップ研修としても活用できます。
医療技術の進歩や医療制度の変更等、最新の医療情勢に応じた知識・スキルを身につけるため、受講後一定期間を経て「更新講習」を受講していただきます。
I 医療コミュニケーター業務概論
医療コミュニケーターの役割とその業務内容
 わが国の医療保険と介護保険には、おたがいの制度間に隙間があり、 そのために自宅や施設等で療養生活している要介護等高齢者が必要とする医療情報を正しく受発信できないことがあります。 近年においては、多剤併用や食事・運動制限など医療的管理が必要なケースが増加しており、高齢者をはじめとする患者自身では情報を集約できないのが現状です。 そこで、"利用者(患者)と医療・介護の橋渡し役"の存在の必要性が浮き彫りとなってきたのです。
 本講義では、医療コミュニケーターの存在意義・使命、業務内容とその原則を学習します。
医療と介護の仕組み
 通院介助においては、「診療報酬」「医療費控除」の知識を用いて、利用者(患者)が医療を受ける際に不利益が生じないよう、サポートも重要です。
 ここでは、利用者(患者)の適切な医療・介護サービス利用の支援のために医療保険制度、介護保険制度等を学習します。
講義名 内容 対応業務
医療コミュニケーターの役割とその業務内容【1】 医療・介護の現状
医療コミュニケーターの必要性
医療コミュニケーター業務の全体像
通院・受診サポート業務全般
医療コミュニケーターの役割とその業務内容【2】 通院サポート・その目的と原則
受診サポート・その目的と原則
医療コミュニケーターの役割とその業務内容【3】 医療コミュニケーターとしての職務上の心得
帳票類の取り扱い
医療と介護の仕組み【1】 病院の仕組み  医療保険制度
医療費  診療報酬
通院・受診サポート業務
受付表記代行
問診表記代行
処方せん・薬の受け取り
会計
医療と介護の仕組み【2】 後期高齢者医療制度
介護保険制度  地域支援事業
医療費控除
II 医学一般
医学にかかる知識
 診察室で利用者(患者)と医療職が円滑にコミュニケーションを図るサポートを行うのが、医療コミュニケーターの役割。 そのためには、一定の医学の知識を身につけ、利用者(患者)の抱える疾病の"よき理解者"となる必要があります。
 本講義では、まず、「人体の構造」を理解し、その上で高齢者等の代表的な疾患について学習することで知識の修得を深めます。 また、実務を想定し、処方せんに関する情報の受発信のための「医薬品の基礎知識」、定期健診の同行時に必要な「検査と基準値」についても学びます。
講義名 内容 対応業務
人体の構造 疾患に関する知識の前提として、解剖生理学の基礎 受診サポート業務
問診表記代行
利用者(患者)に代わり、健康状態等を医師に伝える
医師からの注意事項等を利用者に再確認
家族への報告
代表的疾患の知識【1】 高齢者に多い疾患とその周辺症状
代表的疾患の知識【2】 高齢者に多い疾患とその周辺症状
疾病予防と食生活
検査と基準値 検査方法 検査値の見方
医薬品の基礎知識 副作用と相互作用
剤形と服用方法
医療用医薬品と一般用医薬品
III 医療コミュニケーター業務の基本技術
接遇
 接遇とは「プロフェッショナルとしての人への接し方の技術」であり、医療コミュニケーター業務の根幹です。 これまで学習した知識を実践に活かせるか否かは、この接遇にかかっていると言えます。
 本講義では、「接遇」をキーワードに、適切な医療情報を受発信できるよう、対利用者(患者)および家族、対医療職、 対介護職との円滑なコミュニケーションについて学習します。
在宅医療の視点(サブテキスト2「在宅医療の視点」使用)
 在宅医療とは、通院困難な患者が過ごす自宅もしくは施設などに、医療者が訪問して行う医療です。 もちろん、利用者(患者)ごとに提供される在宅医療サービスは異なります。
 ここでは、在宅で行われる医療について、療法、医療機器、生活上の注意など多角的に学習します。
講義名 内容 対応業務
接遇【1】 接遇の基本 通院・受診サポート業務全般
接遇【2】 対利用者(患者)
対医療従事者
さまざまな場面を想定して
移動介助 移動介助の留意点
通院サポート業務の注意事項
通院サポート業務
指定場所から病医院への介助
診察室までの介助
病医院から指定場所までの介助
リスクマネジメント 自己の健康管理
感染症の予防
緊急時の対応
通院・受診サポート業務全般
在宅医療の視点 ターミナルケアの考え方
医療機器の知識
IV 実習
実地研修
 通院サポート業務を行う上で、病医院の仕組みを理解することは必要不可欠です。 ここでは、実践のための研修として医療機関を見学します。 現場の医療職から説明を受け、院内の構造、各部署、医療機器等の目的・役割を学習します。
 ご自身が患者として見ていた病院像と、医療コミュニケーターの職場の1つとしてみるものはまったく異なります。 職業人の立場で体感しましょう。
ロールプレイ
 サブテキスト1「医療コミュニケーター業務サポートハンドブック」の事例を基に、講師立会いの下、 受講者が医療コミュニケーター実務を想定したロールプレイを行います。
 ロールプレイ後は講師を交え、グループディスカッション形式での振り返りを行います。 講座修了に当たって、「より良い医療コミュニケーター像」を皆さんでつくりあげます。
講義名 内容 対応業務
実地研修 実際の業務を講師が行い、現場での業務内容を体感する
医療機関を見学し、各部署の目的・役割を認識する
通院・受診サポート業務全般
ロールプレイ 講師立会いのもと、受講者が医療コミュニケーター役と利用者(患者)役を交互に行い、実際に業務を行う 受診サポート業務を中心に
※実地研修、ロールプレイは各3時間です。