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今月の提言
 


 
株式会社日本医療企画
代表取締役 林 諄
 
 

 世界経済大混乱期の現在、世界的視野で日本の経済・社会を改革していくことが急務となっています。日本は戦後ゼロからの立ち上がりで、世界に冠たる長寿社会を実現してきたことは事実ですが、医療・福祉分野における現状は、大いなる行き詰まり現象を引き起こしています。行政主導で、行政の指示に従って医療機関・介護施設や国民が何も考えずについていくという構造の限界を示していると認識しなければなりません。この先を考えたとき、従来型では明るい姿を想像することは非常に困難です。継ぎはぎや手直しでは根本解決は無理でしょう。イデオロギー的に言えば、これまでの社会主義的構造ではなく、そこに資本主義をどのようにミックスして社会保障を再構築するのかということです。さらに突っ込んで言えば、ヘルスケア分野に資本主義の発展原理であるイノベーション概念をどう組み込むかが重要です。

 真の意味での国民主体への大転換以外に、明るい姿は見えてきません。その考え方を実現するには、行政を頂点としてきたピラミッドを逆転していく必要があります。国民が頂点にあり、その下にヘルスケア分野関係、一番下で行政が支えるというシステムをどう構築していくかなのです。

 新しい構造を構築し展開していくとき、リーダーとなる人材が不可欠なのは自明の理です。江戸時代から明治維新で日本の新しい構造への転換を成し遂げたのは、真のリーダーたる人材が存在したからにほかなりません。まさに、ヘルスケア分野における明治維新を達成するための人材が求められています。どんなことでも最終的には「人」に行きつくのですが、現代は「人」が枯渇しています。しかし、待っているだけで出てくるものではありません。

 われわれは、平均的人材を育てるという戦後教育のパターンから脱し、真のリーダーを創る努力を朝野をあげて努力する必要があります。少人数で、かつての松下村塾や適塾といったような教育の場があれば、必ずリーダーが生まれてきます。いや、私たちが生み出していかなければなりません。

 リーダーたる人材は、単なる知識教育からは生まれません。日本の教育の場からは、自己主義で個の中に閉じこもる人間が生まれてきました。人間の基本的なものを兼ね備える人間教育が根本的に必要で、そこから逆境に立ち向かう勇気・正義をもった人材が生まれるのです。ヘルスケア分野の変革期にあっては、医療・福祉の専門家ではなくても、基本的に普通の人の気持ちがわかり、医療以外のこともわかり、己を無にして勇敢に立ち向かえる人材が切望されます。

 現代の坂本龍馬を生み出しましょう!!
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